
市民団体「POW研究会」が保存する、GHQがまとめた米兵捕虜虐待に関する記録の写し
長崎への原爆投下と同じ1945年8月9日、東京都立川市で1人の米兵捕虜が複数の市民から虐待を受けた後、旧日本陸軍兵によって斬首された事件があった。約40年たってから公開されたBC級戦犯裁判のうち横浜裁判に関する記録から、市民約800~千人が現場を目撃していたことが判明。専門家は「軍人も民間人も加害の事実を語ることを避けてきた。市民が暴力に加担してしまった背景を今こそ考えるべきだ」と話す。
連合国軍総司令部(GHQ)法務局が作成した横浜裁判の記録の写しが80年代末から国立国会図書館などで公開された。戦争捕虜について研究する市民団体「POW研究会」(東京)が保存する写しによると、殺害されたのはセ...
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