
「ヒップホップ経営学」
記者はヒップホップの熱心な聴き手というわけではない。だが、今や世界を席巻する音楽、文化として、その動向には大いに関心を寄せている。
ヒップホップはもともと、楽器を買えない貧しい米黒人が手探りで始めた音楽だ。そこからスターたちはいかに市場に参入し、大衆を引きつけたのか。本書は欧米の経営学修士(MBA)課程で学ぶ内容を、ヒップホップ界の事例で学ぼうというもの。音楽に興味がなくとも面白く読めるはず。
例えば米ニューヨーク出身のラッパー、50セントは人気が出始めた頃、曲で犯罪者に触れたためか、銃撃されて瀕死となり、レコード会社との契約も打ち切られる。業界のブラックリストに載った彼は回復しても契約を結...
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