「バンドでは誰かと演奏することを改めて追求したい」と話す工藤祐次郎
 「バンドでは誰かと演奏することを改めて追求したい」と話す工藤祐次郎

 工藤祐次郎というシンガー・ソングライターをご存じだろうか。アコースティックギターの弾き語りで日常の風景やユーモア、寂しさを歌い、音楽ファンの注目を集めている。そんな工藤の曲を聴いていると、商店街をただぶらぶら歩いている時のような、素朴でどこか懐かしい気持ちになる。ちなみに筆者も曲に魅了された一人だ。

 東京・阿佐谷を拠点に、2012年に初のアルバム「ねことお化けと台所」をリリース。その後も「暑中見舞い」(19年)、「ボン・ボヤージュブギ」(23年)などの作品を発表、各地で精力的にライブも行う。

 大きな魅力の一つは、フォークらしい指弾きの演奏スタイルだ。今年9月、高円寺で行ったライブでは代表曲「...

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