「ストックトン・ダーリントン鉄道」の開業日を描いた絵。橋を渡る列車、旗を持って先導する馬上の男性、見物客が描かれている(SSPL提供・ゲッティ=共同)
 「ストックトン・ダーリントン鉄道」の開業日を描いた絵。橋を渡る列車、旗を持って先導する馬上の男性、見物客が描かれている(SSPL提供・ゲッティ=共同)
 「ストックトン・ダーリントン鉄道」の開業日に集まった群衆を描いた水彩画(SSPL提供・ゲッティ=共同)
 現在も使用される世界初の鉄道橋の上を通る、鉄道開業時のモデルを再現したSL=9月、英中部シルドン近郊(共同)
 鉄道開業200年を記念したイベントで走行する、開業時のモデルを再現したSL=9月、英中部シルドン(共同)
 英中部ハイントンで取材に応じるナイアル・ハモンドさん。奥は旧ハイントン駅舎=8月(共同)
 鉄道博物館で取材に応じる館長のサラ・プライスさん。左はSL「ロコモーション1号」=8月(共同)
 英国・ロンドン、シルドン、ハイントン

 1825年に世界初の近代鉄道が英国で開業してから今年で200年を迎えた。産業革命期の蒸気機関車(SL)から技術革新を続ける鉄道の発祥の地として、記念イベントが相次ぎ、盛り上がりを見せる。世界最古とされる駅舎の保存も決まり、地元住民は「原点」を語り継ぎ、観光振興に役立てたいと意気込む。

 ロンドンから列車で北に進むと、風景は次第に畑や牧草地に変わっていく。乗り継ぎを含め約3時間、中部ハイントン駅に到着した。無人駅で利用客はわずか。隣にはれんが造りの古い建物がたたずむ。旧「ストックトン・ダーリントン鉄道」のハイントン駅の駅舎だ。

 「鉄道の原点を保存できることは本当に誇りに思う」。保存活動を進めるナ...

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