
ケーブル敷設船に搭載されている、最深3千メートルまで潜行でき、ケーブルを埋設するロボット(KDDI提供)
政府が海底通信ケーブルの事業者への支援を打ち出している。人工知能(AI)の活用などで国境を越えるデータが急増、自前技術の維持が経済安全保障上、重要とみているからだ。政府は敷設船の保有支援などを検討するが、一層の取り組みが必要との指摘もある。
「海上でも家族と連絡が取れ、だいぶ快適になった」。ケーブル敷設や保守を担うKDDIケーブルシップ(川崎市)の大塚弘之取締役は話す。昨年から船上で衛星インターネット、スターリンクが使えるようになった。それまでビデオ通話などは無理だった。
ケーブルを敷設する場合、専用船は出港から補給を受ける寄港まで、50日間は24時間動き続ける。台風の時でも島陰に隠れ海上で...
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