認定NPO法人「原子力資料情報室」の室内。棚にはファイルや書籍が並ぶ=9月、東京都中野区
 認定NPO法人「原子力資料情報室」の室内。棚にはファイルや書籍が並ぶ=9月、東京都中野区
 認定NPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇共同代表=9月、東京都中野区
 認定NPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇共同代表=9月、東京都中野区
 原発関連の集会で話す高木仁三郎さん=1993年、福井県敦賀市(認定NPO法人「原子力資料情報室」提供)
 自衛隊ヘリから撮影した東京電力福島第1原発。手前から1、2、3、4号機=2011年4月(防衛省提供)

 原発が抱える問題点を独自に調査、分析して情報発信する認定NPO法人「原子力資料情報室」が9月、発足50年を迎えた。これまでに収集した資料は推計3万点。国内外で事故や不祥事が繰り返される中、政府や産業界から独立して市民目線で監視を続けてきた。目指すのは原発に頼らない社会の実現だ。

 東京都中野区のビルの一室。チョルノービリ(チェルノブイリ)、もんじゅ事故、福島第1原発事故―。天井ほどの高さの棚にはテーマごとにファイルや書籍がびっしり並ぶ。松久保肇共同代表(46)は「支援者から寄せられた電力会社の内部資料もある」と明かす。

 現在のメンバーは20~80代の男女計10人と幅広く、運営は市民の会費や寄付...

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