
「台湾漫遊鉄道のふたり」「四維街一号に暮らす五人」の著者・楊双子さん(中央)と訳者の三浦裕子さん(左)、楊さんと対談した角田光代さん
女性の連帯を意味する「シスターフッド」を描いた文学作品が世界的に注目されている。今年7月に英国のダガー賞翻訳部門に日本人で初めて選ばれた作家王谷晶さんの受賞作「ババヤガの夜」はその観点でも読まれた1作だ。
そして、シスターフッドは台湾の文学でも重要なテーマになっているという。台湾の作品として初めて、米国の権威ある文学賞・全米図書賞を受賞した作家楊双子さんと、直木賞作家角田光代さんの対談イベントが東京都内で開かれ、シスターフッドの描き方や、多元的な社会について語り合った。(共同通信=山口晶子)
▽読者に興味を持ってもらうには…
【楊さんは1984年生まれ。大衆文学の研究家でもある。2024年の...
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