
雪の重みで破損した太陽光パネル=9月、岩手県奥州市の「環境保全サービス」
使用済み太陽光パネルのリサイクル制度の整備が難航している。2030年代後半以降に大量のパネルが寿命を迎える見込みのため、政府はリサイクルの義務化を検討。だがリサイクル費を誰が負担するかという政府内の法的な整理がまとまらずに頓挫し、代替策を模索している。このままでは大量廃棄に対応できず、環境に悪影響を及ぼす恐れもある。
▽負荷
8月下旬、岩手県奥州市のリサイクル業者「環境保全サービス」に破損したパネル2千枚が運び込まれた。年間の処理量は2万5千枚。雪の重みで押しつぶされたものが目立つ。パネルには銀や銅、アルミが含まれ総重量の6割をガラスが占める。分解して全ての素材を再利用する。
電極や導線を手...
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