
ヘグセス米国防長官=10日、ワシントン近郊の国防総省(ロイター=共同)
第2次トランプ米政権下で、国防総省が報道機関に示した取材ルールに懸念が深まっている。報道内容の「事前検閲」を求めた部分は反発を受けて撤回したが、メディアを敵視し統制を図るような記述は残る。政権の意に沿わない報道を封殺しようとする姿勢に、米国が重視してきた報道の自由が侵害されるというメディアの危機感は強い。
▽威嚇
「戦争省の情報は報道前に担当者の承認を得なければならない」。9月19日、国防総省が新呼称「戦争省」の名前で報道各社に通知した取材ルールに衝撃が走った。従わなければ取材許可証を剥奪すると警告。国防総省が許可した内容しか報道できないと読める記述に各メディアは「言論弾圧だ」と一斉に非難し...
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