
日弁連が作ったドラマ仕立ての動画で、手錠腰縄姿で法廷に入る被告人役(右)(日弁連のユーチューブチャンネルから)
手錠をかけられ、腰に縄を巻かれて親族や傍聴人が待つ法廷に入る―。刑事裁判の当たり前の光景を問題視する声が強まっている。15日までに日弁連と全国九つの弁護士会が見直しを求める決議や会長声明を発表。中心となって活動する弁護士は「人権侵害だとようやく共有され始めた」と手応えを口にする。
「じろじろ見られ嫌だった。見せ物じゃないという気持ちだった」。男性遺体を遺棄したとする罪に問われ、名古屋地裁で審理された元ホストクラブ店員小山直己さん(24)は振り返った。2023年12月の逮捕後、約320日間勾留され、手錠腰縄姿で法廷に通った。公判中に保釈されてからは拘束具なしで出廷。今年3月に無罪判決を受け、そ...
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