
環境省が福島市で行政担当者らを対象に開いた、住宅近隣に出没したクマに発砲する手順を確認する研修会=9日
市街地に出没したクマに自治体判断で発砲する緊急銃猟が初めて行われた。2025年度はクマの人的被害が全国で相次ぎ、犠牲者が既に過去最多となるなど「災害レベル」の状況。緊急銃猟は被害防止の新たな選択肢として期待されるが、駆除を担ってきた猟友会のメンバーは高齢化しており、自治体はハンター育成や専門職員の雇用を早急に進める必要がある。
▽過去最多
近年、人口減少などの影響でクマの生息域が拡大し、市街地に出没する「アーバンベア」が各地で増え、捕獲数も増加傾向にある。環境省によると、25年度のクマによる死者は15日現在で7人となり、過去最多だった23年度の6人を上回った。25年4~9月末までのけがを含む...
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