
原武史さんが「安吾の天皇論を語る」をテーマに講演した坂口安吾生誕祭=新潟市中央区
「堕落論」などで知られる新潟市出身の作家坂口安吾の生誕119年を祝う生誕祭が20日、新潟市中央区の新潟市民プラザで開かれた。政治学者の原武史さんが「安吾の天皇論を語る」をテーマに講演し、来場者約200人が聞き入った。
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市や新潟日報社などでつくる実行委員会が主催。原さんは、安吾が雑誌で発表した「天皇陛下にささぐる言葉」を紹介し、戦後の天皇巡幸で国民が天皇を熱狂的に歓迎したことを批判したと説明。天皇が「人間宣言」したことを踏まえ、「国民と人間同士の関係を築けないならば、日本は民主国になれないと考えていた」と解説した。
原さんは、...
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