イボンネ・イゲーロ氏
 イボンネ・イゲーロ氏

 国際取引による野生動植物の絶滅を防ぐためのワシントン条約が今年、発効から50年を迎えた。最初は80だった締約国の数は185にまで増えた。この問題に関する社会的な関心も高まった。今では約4万種の動植物が付属書に掲載されている。

 これは国際的な取り組みの大きな成功例だが、逆にわれわれが自然を過剰に搾取し、違法取引を含む国際的な取引によって年々、多くの種の生存を脅かしつつあることを示すものでもある。人類が50年以上もの間、野生動植物種を持続的でない形で利用し続けていることへの警告だと受け止めねばならない。

 ワシントン条約は国際取引を禁止するための条約ではなく、取引を管理し、持続可能なものにするため...

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