
弁護士の神田知宏氏
NHKから国民を守る党(NHK党)の党首が名誉毀損の疑いで逮捕された。政治家による情報発信が刑事事件の対象とされ、逮捕にまで至ったこの事件は、ネット社会における表現の自由と責任の関係を改めて問い直すものとなった。
虚偽の事実をネットに投稿し、人の名誉を傷つければ名誉毀損罪が成立する。被害者は法人・個人を問わないし、虚偽の事実だと知っていれば故人に対する名誉毀損罪も成立する。今回の逮捕は、こうした刑法のルールが政治家の発言にも例外なく適用されることを示している。
このように書くと、「政治家」ではない一般人にはあまり関係のない事件と思われるかもしれないが、そうではない。一般人にとって注意を要する...
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