
佐伯啓思氏
安倍政権によるインバウンド(訪日客)政策のおかげなのか、わが町京都は、この秋も外国人観光客であふれかえっている。
地元住民は苦言を呈したくともその先が見当たらず、結局、ほとんど唯一の解決策に頼るほかない。「慣れる」ことである。そして日々この状態が続けば「慣れる」にもさして時間はかからない。まずは外国人観光客との「共生・共存」から始めようというわけである。そういう時代なのだ。
だが考えようによってはありがたい話で、ほとんどの外国人は日本に満足して帰国するようで、リピーターも随分と多い。もっともなことであろう。これほど、安全、便利で人々が親切な国などめったになかろう。
大小、新旧、高価格低価格を...
残り1448文字(全文:1748文字)











