大阪市内の就労継続支援A型事業所を利用していた瀬戸京香さん(仮名)=10月、大阪府内
 大阪市内の就労継続支援A型事業所を利用していた瀬戸京香さん(仮名)=10月、大阪府内
 瀬戸京香さん(仮名)が利用していたA型事業所が入っていたビル=10月、大阪市内
 絆ホールディングスが入るビル=10月、大阪市内
 絆ホールディングス傘下のA型事業所が利用者1人当たり月に330万円余りの給付金を受け取っていたことを示す通知
 A型事業所の実態に詳しい関原深さん=2024年7月、大阪市
 絆HDとは別のA型事業所を経営する男性=10月、大阪市内
 大阪市役所=2024年11月

 大阪府に住む瀬戸京香さん(仮名)はずっと不思議だった。「家で仕事らしい仕事をしていないのに、時給1500円をもらっていました。おかしいですよね」。瀬戸さんには発達障害と精神障害があり、障害者の就労を支援する事業所で働いていたのだという。

 瀬戸さんの元には時々、200万~300万円台の金額が書かれた通知が届いていた。瀬戸さんは意味がよく分からなかったが、どうも「瀬戸さんを支援した」という名目で事業所が1カ月に受け取っている公的なお金のようだ。ただ、ほとんど支援は受けていない。「なのに、私1人の分で事業所が300万円も受け取っているの?」

 瀬戸さんの疑問について記者が取材すると、専門家も「あり得...

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