“お昼寝”発起人の遠藤しのぶさん(右)。母親が昼寝をする間、別室で子どもを遊ばせる(右)=6月、宮城県塩釜市
 “お昼寝”発起人の遠藤しのぶさん(右)。母親が昼寝をする間、別室で子どもを遊ばせる(右)=6月、宮城県塩釜市
 宮城県塩釜市のコミュニティーセンターで、市民団体「シエン」に子どもを預かってもらい、昼寝をする母親たち。マッサージを受けることができる=6月
 “お昼寝”後、笑顔で子どもとのツーショットを撮ってもらう母親(左)。メンバーの経験から生まれたサービスだ=6月、宮城県塩釜市
 子どもを預かる間、母親に昼寝をしてもらう取り組みを始めた遠藤しのぶさん(前列中央)ら「シエン」のメンバーら=6月、宮城県塩釜市

 「おやすみなさい。心置きなく寝てね」

 平日の午前。宮城県塩釜市のコミュニティーセンターで“お昼寝”をしていたのは、子どもたちではない。7人のママだ。ベッドはパーティションで仕切られ、半個室状態に。照明が落とされ、オルゴールの音がかすかに流れる。セラピストのヘッドマッサージを受けると、ママたちは気持ちよさそうに静かな寝息を立てた。

 育児に追われるママに昼寝をしてもらう取り組みが始まったきっかけは、今年1月、地元で起きた事件。雪の中で見つかった生後間もない女児が亡くなり、母親が逮捕された。(共同通信=西尾真奈)

 ▽「私たちのところへ来て」

 宮城県塩釜市は仙台市の北東に位置し、人口5万人余りの港町...

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