「自然との関係は本来淡々としたものであるはず」と語る平子雄一さん
 「自然との関係は本来淡々としたものであるはず」と語る平子雄一さん
 「自然との関係は本来淡々としたものであるはず」と語る平子雄一さん
 作品の横に立つ平子雄一さん。頭が木で身体が人間のキャラクターの作品が展示会場のあちこちにある
 頭が木で身体が人間のキャラクターの作品の前に立つ平子雄一さん

 仲間なのか敵なのか。そもそも何か意思があるのか―。名前も物語も持たず、分かりやすいメッセージも語らない。美術家の平子雄一さんの作品に登場する、頭が木で身体が人間のキャラクターを目にした人は、その存在についていやが応でも思考を巡らすはずだ。

 「人間でもあり、自然環境でもあり、僕自身でもある」。地元・岡山市の岡山県立美術館で開催中の個展会場にはそのキャラクターの他、本やつぼをモチーフにした絵画や立体作品が並ぶ。

 例えば、本は植物からできた紙から作られ、それによって発展してきた人間が自然を破壊する、というように、影響を与え合う人間と自然の関係をそれらは映し出す。

 作品の説明文はあえて付けていない。...

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