遠田晋次・東北大災害科学国際研究所教授
 遠田晋次・東北大災害科学国際研究所教授

 8日夜に青森県沖で起きたマグニチュード(M)7・5の地震により、震源付近でM8級が起きる危険が高まったとする「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が初めて出た。大地震の直後が最も警戒を要するというのは当然のことで、市民の防災意識を高める「リマインダー」としても働くのではないだろうか。

 ただし、地震の起き方は非常に複雑で予測が難しい。ある領域では、似たような地震が一定の間隔で繰り返している―。長く支配的だったこんな単純な考え方は、もう捨て去らねばならない。

 「何が起きるか分からない」とまでは言わないが、次に起きる地震が想定されている通りにはならないという意識は持っておいた方がいい。

 多くの人が気に...

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