
「相互関税」の導入を発表するトランプ米大統領=4月、ホワイトハウス(ロイター=共同)
最近日本で日米関係について講演した際、ある経営者から鋭い質問を受けた。「トランプ米大統領の高関税政策は今後どうなるのか。政権が変わっても関税問題に私たちは直面しなければならないのか」。以来、米国の産業基盤や貿易相手国、そして世界経済全体に極めて重要なこの問いに考えを巡らせている。
米国の独立宣言から約250年の大半において、貿易は経済のわずかな割合を占めるに過ぎなかったが、関税は主要財源で、1913年に所得税が導入されるまで高関税は通商政策の柱だった。
▽重要性は低下へ
トランプ氏が尊敬する第25代米大統領マッキンリーは、下院歳入委員会の委員長だった頃、多くの輸入品に平均50%の関税を課した...
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