厳冬直前、青森県の大規模コメ農家「耕遊舎」の田んぼに飛来し羽を休めるハクチョウの群れ=11月28日、青森市
 厳冬直前、青森県の大規模コメ農家「耕遊舎」の田んぼに飛来し羽を休めるハクチョウの群れ=11月28日、青森市
 冬本番に入った田んぼに立つ青森県のコメ農家「耕遊舎」の森智和さん=11月28日、青森市
 コメ業界の在り方について事務所で持論を語る青森県の大規模農家「耕遊舎」の森智和さん=11月28日、青森市

 コメ価格に先安観が出てきた。3カ月予想の指数が低下。新米主体になった後も価格が下がらず、売れ残り不安から流通市場で値下げ圧力が強まっている。大手卸社長は暴落を予想。消費者のコメ離れを食い止めるため店頭価格を「5キロ3500円に」と呼びかけた。政策と市場に翻弄される農家は何を思うか。産地で聞いた。(共同通信編集委員 宮野健男)

▽青森県の森智和さん

 コメ高騰の要因は複合的なのだろうが、私は外食産業など巨大な購買力を持つ需要家が「いくらでもいいから集めてくれ」と動いたことが大きかったとみている。バブル状態だった。農家が悪者扱いされるが、誤解だ。農家に値段を決める力はない。だから長年安く買いたたかれ...

残り1587文字(全文:1887文字)