取材に応じる「ガバメントハンター」の桜井優祐さん=11月6日、長野県小諸市
 取材に応じる「ガバメントハンター」の桜井優祐さん=11月6日、長野県小諸市
 今年8月に小諸市内で捕獲されたクマ
 大きなドラム缶型わなへの交換作業
 クマの目撃情報があった畑を見回る「ガバメントハンター」の桜井優祐さん=11月6日、小諸市

 狩猟を始めて2年目の冬、桜井優祐さん(40)は長野県の山中で初めてクマに遭遇した。約40メートル先の斜面をゆっくり登っている。だが動けなかったという。

 「弾を込めることもできず、息をひそめてじっとしているしかなかった」―。

 桜井さんはその後、「ガバメントハンター」になった。狩猟免許を持つ公務員。普段は長野県小諸市役所の農林課職員として働いている。政府によるクマ被害対策の「切り札」としても注目を集める存在だ。

 狩猟歴は現在、約10年。デスクワークをこなしながらパトロールもし、時にクマと対峙しなければならない。危険と隣り合わせだが、魅力的な仕事でもあるという。

 「経験や資格を生かせるし、生きがい...

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