
「Deaf LGBTQ Center」代表の山本芙由美さん
手話を言語として使うろう者の中には、性的少数者のLGBTQが存在する。彼らはマイノリティーの中で、さらにマイノリティーとして生きている。
神戸市の山本芙由美さん(44)もろう者で、好きになる人の性別を問わないパンセクシュアル。自分の性的指向に気がついたのは高校生の頃だ。男の子を好きになった経験がなかった。
「私はおかしいのかな」。もやもやした気持ちを抱えていた。
当時、山本さんには英語や算数を教えくれていた家庭教師がいた。彼女もろう者。ある時、何気なく尋ねた。「先生って彼氏いるの?」
先生は「私は女の人が好きなんだ」。
レズビアンや同性愛という言葉を初めて知った。その時の驚きを、山本さんは手...
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