「テレビを『やっぱり見たい』という憧れの存在に変えていかなきゃいけない」と話すFYCS社長の石沢顕さん=2025年11月、東京・汐留
 「テレビを『やっぱり見たい』という憧れの存在に変えていかなきゃいけない」と話すFYCS社長の石沢顕さん=2025年11月、東京・汐留
 FICS発足式で記念写真に納まる会長の丸山公夫さん(左)と社長の石沢顕さん。ロゴのリボンは4局と日本列島を表現している=2025年4月1日、東京・汐留
 FYCSの設立認定証を示す読売テレビの松田陽三社長(中央右)ら=2025年3月、東京・総務省
 日テレ本社ビル内にあるFYCSの事務所。常勤しているのは、日テレ、読売新聞、中京テレビ、読売テレビ出身の役員4人と、4局から出向の社員7人=2025年11月、東京・汐留

 日本テレビ系列の主要4局を統合した持ち株会社・読売中京FSホールディングス(FYCS)が2025年4月に発足した。札幌テレビ、中京テレビ(名古屋)、読売テレビ(大阪)、福岡放送はFYCSの100%子会社となる。

 地方局の経営が悪化し、再編が取りざたされる中、FYCSは窮状打開の切り札となるのか。日テレ社長からFYCS社長に転じた石沢顕(いしざわ・あきら)さん(69)に聞いた。(共同通信編集委員・原真)

 ▽あうんの呼吸で統合

 「日テレ系列の30局は、原則として県単位の放送免許制度の下で、地域の情報をきめ細かく収集して発信し、地域経済に資する営業を続けてきました。そのネットワークをどうすれば維持...

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