
首相官邸=2019年2月21日撮影
高市早苗政権の中枢にいる首相官邸筋が「私は核を持つべきだと思っている」と記者団に語った。個人的見解とはいえ、国益を大きく損なう恐れのある由々しき発言だ。
自民党内を取材すると「非核三原則を堅持する政府方針に反する発言だ」(閣僚経験者)として厳しい非難の声が聞かれる。高市首相は発言の背景と真意に加え、国会決議で確認されてきた国是を全面否定する意見表明をどう受け止めているのか、自身の認識と政治姿勢を国民に説明すべきだ。
その上で日本の国益に悪影響が及ぶと判断するなら、罷免や更迭を検討する必要がある。
なぜ国益を損ない得る発言なのか。まず、発言した官邸筋が安全保障政策を担当している点に着目したい。...
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