中身がなく口を開けたカキ=2025年11月18日、広島県呉市音戸
中身がなく口を開けたカキ=2025年11月18日、広島県呉市音戸
カキ養殖の研究について話す小池一彦教授=2025年12月4日、東広島市
小池教授が開発した装置「SPALOW」=2025年12月4日、東広島市
装置なしのいかだで育ったカキ(小池教授提供)
装置ありのいかだで育ったカキ。ありの方が身が大きい。(小池教授提供)
データを測定する小池教授研究室の学生ら=2025年12月4日、東広島市
測定されたデータはリアルタイムでスマートフォンに送信される

 広島県の名産、カキ。水揚げのピークである11月中旬、カキ産地の港は例年、殻から小さなピッケルのような道具を使って身をはずす「カンカン」という音や、採れたカキがいっぱいに詰まったコンテナを引き上げるクレーンの音でにぎやかになる。

 だが、2025年は違った。広島を中心に瀬戸内海で養殖カキの大量死が広がったからだ。しんと静まりかえる港。「来年の分も死んでいる。どうすればいいのか」と養殖業者からは悲鳴が上がった。

 打撃は大きく、2026年秋以降の安定した水揚げに向けた対応策が求められている。課題解決につながる研究として期待されているのが、低温で栄養豊富な「海底」に着目した広島大・小池一彦教授(水産学...

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