人類滅亡と見立てた午前0時までの残り時間を示す「終末時計」。残り時間が「85秒」と1月27日に発表され、過去最短だった2025年から4秒縮まった=ワシントン(ロイター=共同)
 人類滅亡と見立てた午前0時までの残り時間を示す「終末時計」。残り時間が「85秒」と1月27日に発表され、過去最短だった2025年から4秒縮まった=ワシントン(ロイター=共同)

 米国とロシアの間に残っていた最後の核軍縮条約、新戦略兵器削減条約(新START)が失効した。米ソが核戦争の深淵をのぞいた1962年のキューバ危機以降、両国は対話を重ね、いくつもの条約を結んできた。

 それは、一度使われたら地球壊滅に行き着きかねない核使用を抑止し、世界平和を何とか保つ綱渡りの作業でもあった。

 今回の条約失効は、そんな60年余の戦略的営為の終焉を示唆する。そのことはまた、強大すぎる「核のパワー」を制御する核不拡散体制の深刻なきしみと、二大核超大国の責任放棄を物語る。

 失効の少し前、核を巡る切実な現状を可視化する出来事があった。

 人類滅亡の時刻を午前0時に見立てた「終末時計」の残り...

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