
藪中三十二・元外務事務次官
今回の衆院選における高市早苗首相の勝利は、自民党単独で3分の2以上の議席を確保するという「歴史的な圧勝」だった。だが、大きな信任を得たからこそ、首相には自身の信念は持ちつつも、国内外の厳しい制約要因を踏まえた現実的で安定感のある政権運営に努める必要がある。
政権が直面する最大の制約は「マーケット」と、トランプ米政権下の「米中関係」だ。経済面では、積極財政への姿勢が円安や国債価格の下落を招くという市場の洗礼を既に受けており、規律ある財政運営が不可欠となってくる。
外交面では、トランプ大統領と中国の習近平国家主席の関係を無視できない。トランプ氏は米中が世界を運営する「G2」的な思考を持っており、...
残り1047文字(全文:1347文字)











