東京都杉並区長の岸本聡子さん
 東京都杉並区長の岸本聡子さん

 今回の衆院解散プロセスには、選挙事務を預かる自治体首長として多くの課題があると感じました。1月9日の解散報道から正式表明まで10日間。この間、衆院選が実施されるのかどうか不明なまま、現場は臨戦態勢を強いられた。総務省から報道を根拠とした準備通知が届くという異例の事態で、最短日程に間に合わせるための過度な負荷が自治体にかかりました。

 時期も不適切でした。自治体は新年度予算案の編成期。物価高対策の交付金の執行に向け、年末年始をまたいでの準備など、業務が集中していたさなかです。国の方も同様です。本来、国民生活を守る予算を優先し、国会で十分な審議を経てから信を問うべきです。

 しかし、政治的判断を優先...

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