立命館大教授の小堀眞裕氏
 立命館大教授の小堀眞裕氏

 日本の首相が持つとされる衆院の解散権は、国際的に見てかなり特異だと言えます。日本では、解散権を「伝家の宝刀」と呼び、首相が自らに有利なタイミングで使うことが当然視されてきましたが、こうした運用は、議院内閣制と日本が呼ぶ制度を持つ国の中では例外的です。

 もともと解散という制度は、政治が行き詰まった際に、国民の判断を改めて仰ぐためのものです。欧州では、連立政権が崩壊するなど限られた場合に解散・総選挙が行われます。首相が自らの権力基盤を強化するため、野党の不意を突いて解散を打つという発想は一般的ではありません。

 英国では形式上、議会を解散するのは国王であり、首相の助言に基づいて行われてきました。し...

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