弁護士の越直美さん
 弁護士の越直美さん

 米連邦最高裁はトランプ大統領が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき発動した関税措置を違法とした。これまでの最高裁の審理で、保守派の判事からも疑義が呈されており、判決は事前の予想通りとなった。最高裁判事の構成は保守派6人、リベラル派3人。今回違法と判断したのは6人で、保守派のうち3人が違法とした。

 しかし、そもそも本件は保守、リベラルが争点ではなく、大統領と連邦議会の権限をどう捉えるかという三権分立の本質を問うている。最高裁は課税権は憲法に基づき議会が持つとした上で、IEEPAに大統領の課税権限が明示されておらず、違法とした。憲法に定められた大統領と議会の役割分担を忠実に考慮した妥当な判決...

残り992文字(全文:1292文字)