原発賠償関西訴訟の原告団代表の森松明希子さん
 原発賠償関西訴訟の原告団代表の森松明希子さん

 東京電力福島第1原発事故から15年、震災や事故の風化が進むという視点が多く語られるだろう。しかし事故による被害の実態が全く理解されず、事故が起きれば自分自身が被ばくする可能性を人々が自分ごととして捉えられていない点が本質的な問題である。

 福島県郡山市で子育てに励む私の日常は事故で一変した。放射性物質を懸念し、子どもを外に出せず、水道水も安心して飲めない異様な日常が続いた。避難指示はなかったが2人の子どもとともに関西への「自主避難」を決めた。実際は自力避難である。

 夫を郡山市に残した母子避難の生活はいまだに続いている。夫は子どもの成長を毎日見られず、子育ての苦楽を共有できなかった。「被ばくし続...

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