
遠藤乾さん
安全保障をめぐる議論がかまびすしい。無理もない。世界中で侵略や虐殺が見られるだけでなく、日本を取り巻く環境は、控えめにいっても芳しくない。なかでも中国の軍拡は、平時ではありえないほどの規模・期間に及ぶ。唯一の同盟国である米国が不法・不当な攻撃や威嚇を繰り返す。
いきおい、日本も軍拡にいそしむことになる。相手を挑発せずに拒否力を身につける必要までは認めるとしよう。しかし、やり方によっては、自分の首を絞める。すでに苦しい財政は一層逼迫し、自衛を企図しても相手は警戒を強め、さらに軍拡に励むからだ。
▽遠回り
著作「歴史とは何か」で有名な英国の国際政治学者E・H・カーは、第2次世界大戦の開戦後に発表...
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