
ある小売り電気事業者の電気料金の明細。「託送料金相当額」に含まれる容量市場費用などの文字は見当たらない(画像は一部加工してあります)
電気料金が上がり続けている。背景には、慢性化する燃料高の影響だけではなく、電力システム改革の進展に伴う新制度が生まれていることもある。
<上>電力の地産地消…自由化で地域に活力、市場ルール固まらず不安も
<中>日本の再生エネルギー主力化なぜ遅い?背景に既存産業との“しがらみ”
その代表例が「容量市場」だ。電力自由化後の2020年にできた。電力そのものを扱うのではなく、将来の電力供給力の確保を目的に、発電所の発電能力を価値化して取引対象とする特殊な市場だ。
落札されれば、発電事業者は発電所を当面維持する資金を手にする。現在の稼働率が低いとしても、発電所をなくさずにいてもらうのが国の狙いだ。大手電力を中心に火力発電所の休廃止が広がったことで、将来の供給力不足を危惧した国が「欧州を参考に」(経済産業省)して整備した。
この特殊な市場の誕生を、...
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