首藤若菜・立教大経済学部教授
 首藤若菜・立教大経済学部教授

 2026年春闘は18日、主要企業の集中回答日を迎え、ここ数年の春闘と同じく高水準の回答が相次いだ。人手不足の深刻化と物価上昇を背景に、名目賃金(労働者が実際に受け取った給与)の引き上げが広がっている。少なくとも大手企業では、今春闘でも物価上昇率を超えるベースアップ(ベア)が一定程度実現するとみられる。

 ただ名目賃金が上昇しても、物価変動の影響を除いた実質賃金が安定的にプラス圏で定着するかどうかは別問題だ。

 連合は26年春闘方針で、実質賃金を1%の上昇軌道に乗せるとの目標を掲げた。中小企業に対しては、3年前と比べ9%以上上がった物価に賃金上昇が追いついていない場合、不足分を補う賃上げを求めてい...

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