被爆樹木の種を世界に届ける「グリーン・レガシー・ヒロシマ・イニシアティブ」の共同創設者ナスリーン・アジミさん
 被爆樹木の種を世界に届ける「グリーン・レガシー・ヒロシマ・イニシアティブ」の共同創設者ナスリーン・アジミさん
 特別寄稿 イランへの思い

 激しい攻撃の応酬が続く米国・イスラエルとイラン。多くの人が戦火の中で暮らす。被爆樹木の種を世界に届ける「グリーン・レガシー・ヒロシマ・イニシアティブ」共同創設者で、広島在住のナスリーン・アジミさんが、生まれ故郷イランへの揺れる思いを寄せた。

   ×   ×

 イランの大切な思い出の幾つかは、1960~1970年代初めの夏、北西部アルダビールの親類の家で過ごした子どもの頃にさかのぼる。そこでは焼きたてのパンとクリーム、蜂蜜、熱い紅茶の朝食で1日が始まった。

 私を含め騒がしい子どもたちが、じゅうたんの上に広げた大きな布を囲み、おしゃべりする親類や、笑顔を浮かべるお年寄りたちのそばに座っていたものだ...

残り1902文字(全文:2202文字)