
防衛大名誉教授の武田康裕さん
第1次トランプ米政権の登場は、「大国間競争」という新冷戦時代の到来を予感させた。しかし、それからわずか10年、民主主義陣営が中国、ロシア、イラン、北朝鮮で構成される新「悪の枢軸」と対峙する新冷戦の構図は急速に色あせた。
第2次トランプ政権発足を機に出現したのは「力こそ正義」を前面に押し出し、中国やロシアとのディール(取引)を模索する「大国間共謀」(米政治学者ステイシー・ゴダード)であった。
猛威を振るう大国間政治の陰で、居場所を失ったのが対米同盟である。ある意味で、米国が「世界の警察官ではない」と宣言した時から、非対称構造の対米同盟が「大国間共謀」の標的になる事態を想定しておくべきだったのか...
残り980文字(全文:1280文字)











