生真面目で愚直、勤勉で忍耐強くもあるが、淡泊かつシャイで、とっつきにくくもある-。しばしば言われる雪国新潟の県民性を挙げると、こんなところか。ネット社会になり居住者の流動性も高まる中、どれほど固有の性質を保っているか定かではない
▼「新潟県 県民性の歴史」(伊藤充)によれば〈狭い地域での連帯感や団結力は強いが、一県としての連帯感や団結力は弱い〉側面もある。どっこい、スポーツの県代表となれば自然と応援に力が入る。この春は例年になく期待を膨らませた
▼本県の2校が出場したセンバツ高校野球は、開幕から1週間で3試合も興奮を味わえた。帝京長岡高、日本文理高とも持ち味を出し切れたとは言い難いが、県勢15年ぶりの勝利となった日本文理の初戦は鮮やかだった
▼県勢といえば、2校が対戦した埼玉の花咲徳栄高と宮城の東北高でも本県出身選手がベンチ入りし、途中出場で役割を果たした。栃木の佐野日大高ではレギュラーだ。新潟育ちの選手の活躍はうれしい
▼野球ばかりではない。フィギュアスケートでは五輪メダリストになった新潟市出身の中井亜美選手が、今まさに世界選手権に挑んでいる。海洋高出身の大の里が休場した大相撲春場所が、なんと物足りなかったことか。けがの全快を願う
▼地方で顕著な人口減少や少子化は、切実だが、古里への情や愛着を深めるバネにもなりえる。こんな郷土愛は東京出身者には味わえまい…と、やや負け惜しみの気味はあるが誇っておこう。
