パレスチナ自治区ヨルダン川西岸ヘブロンで、パレスチナ人を警戒するイスラエル軍兵士=2025年11月(共同)
 パレスチナ自治区ヨルダン川西岸ヘブロンで、パレスチナ人を警戒するイスラエル軍兵士=2025年11月(共同)

 「民主国家」を自称する国で、こんな法案が許されていいのか。イスラエル国会は3月末、イスラエル人を殺害し有罪となったパレスチナ人に原則、死刑を義務づける法案を賛成多数で可決した。主導した極右の国家治安相は「正義が実現できる」と胸を張る。だが法の下の平等に反し、パレスチナ人の尊厳を否定し抑圧に拍車がかかるのは必至だ。双方の憎悪が増し、新たな「テロ」を招く懸念も増す。

 イスラエル占領下にあるヨルダン川西岸のイスラエル軍の検問所で若い女性兵士から受けた忠告が忘れられない。「パレスチナ人は獣だ。注意しないと命が危ない」。隣人を人として扱わない不遜さは今回の法案に通じる。

 法案可決にパレスチナ自治政府は...

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