早大リサーチ・イノベーション・センターの保坂修司上級研究員
 早大リサーチ・イノベーション・センターの保坂修司上級研究員

 パキスタンの仲介で米国とイランは一時停戦に合意した。だが事態は流動的で緊迫した状況が続く。恒久的な停戦に向けた交渉が決裂して戦闘が再開する可能性がある。米国が戦闘から離脱しても、イスラエルが単独でイランを再攻撃する恐れも残る。そうなれば、イランは再びホルムズ海峡を「人質」にして、世界経済の混乱とエネルギー危機を長期化させようとするだろう。

 米イスラエルによるイランとの交戦に巻き込まれていたアラブ湾岸諸国はこの停戦にどう対応するのか。交戦開始以来、イランと親イラン武装勢力による攻撃の8割以上が湾岸諸国を標的としており、イスラエルを狙った攻撃は3月末時点で2割にも満たない。標的は、米軍基地からエ...

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