ロシア軍の無人機が直撃した住宅の前に立つリュドミラ・ジライさん=3月、キーウ(共同)
 ロシア軍の無人機が直撃した住宅の前に立つリュドミラ・ジライさん=3月、キーウ(共同)
 「放射線の影響で指紋が消えた」と話すリュドミラ・ジライさんの手=3月、キーウ(共同)

 チョルノービリ原発事故で被ばくした職員らの救護に当たったリュドミラ・ジライさん(78)は、厳しい情報統制の中、次々と運び込まれる患者に素手で触れた。マスクや防護服もなし。自身も放射線の影響で両手の指紋が消えた。それでも「国家の危機を救った功労者という自負がある」と後悔は一切ないと語る。

 原発城下町プリピャチの医療衛生部に所属していたジライさんは、事故当日の早朝6時、職場に呼び出された。原発で火災が起きたことは知っていたが、上司に状況を尋ねても機密扱いで詳細は教えてもらえなかった。

 すぐに6人の患者が搬送されてきた。女性警備員2人と原発の若い男性職員4人。多量の放射線を浴びていると一目で分かっ...

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