弁当を届けた女性宅で弘瀬温子(左)は「薬はのんだ?」と声をかけ、おしゃべりをする。女性の表情が少し和らいだ=2026年2月、高知県土佐清水市
 弁当を届けた女性宅で弘瀬温子(左)は「薬はのんだ?」と声をかけ、おしゃべりをする。女性の表情が少し和らいだ=2026年2月、高知県土佐清水市
 宅配する弁当を用意する弘瀬温子=2026年3月、高知県土佐清水市
 用意した弁当の上に「外で日向ぼっこ のんびり~」などと手書きしたメッセージを添える弘瀬温子=2026年2月、高知県土佐清水市
 海沿いの故郷の町で、1人暮らしの高齢者らに声をかけて回る弘瀬温子=2026年3月、高知県土佐清水市

 お年寄りと笑顔で会話した後、観光名所の足摺岬もある海沿いを軽自動車で走り抜けていく。

 「本当はもっと話を聞いていたいけど、次に向かわないと」。高知県土佐清水市の高齢者向け宅配弁当店の店長で、介護福祉士の弘瀬温子(36)がハンドルを手に前を向く。

 いつまでも家で元気に過ごしてほしい。そんな願いを胸に、高齢化率が50%を超える故郷の街を駆け回る。病院とも連携し、地域ぐるみで年配者のケアに奮闘している。

 (敬称略、筆者・柿崎靖、写真・今里彰利=共同通信/年齢や肩書は新聞向けに配信した2026年3月20日時点のものです)

 ▽虚弱になる前に

 地元の高校を卒業後、美容師を目指して大阪の専門学校に通ったが、体調を崩...

残り1843文字(全文:2142文字)