自宅で身分証明書を手にするサビル・マシー。カードには「死刑執行人」との文字が記されていた=2026年1月、パキスタン・ラホール(撮影・金子卓渡、共同)
 自宅で身分証明書を手にするサビル・マシー。カードには「死刑執行人」との文字が記されていた=2026年1月、パキスタン・ラホール(撮影・金子卓渡、共同)
 死刑囚が収容されているパキスタン・ラホールの刑務所。所内には絞首台があり、マシーが執行役を担っている=2026年1月(撮影・金子卓渡、共同)

 薄汚れたジーンズの後ろポケットから、その男性はしわくちゃの紙幣と、1枚の身分証明書を取り出した。刑務所を管轄する当局が発行したカードには、名前と写真のほか、役職が記されている。そこには「死刑執行人」との文字があった。

 パキスタン東部ラホールに住むサビル・マシー(41)は、2006年から地元パンジャブ州で、絞首による死刑執行を担っている。自らの手で首にロープをかけた死刑囚は、少なくとも250人以上に上るという。「うーん、分からないな。いちいち覚えていないから」。正確な人数を尋ねると、興味のなさそうな表情で、そう答えた。

 ▽何も感じない

 マシーの携帯電話に、絞首台を備えた刑務所の幹部から連絡が入るのは...

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