「新潟を特撮の聖地にする」と力強く語る渡洋史さん=新潟市中央区
「新潟を特撮の聖地にする」と力強く語る渡洋史さん=新潟市中央区

 特撮テレビドラマ「宇宙刑事シャリバン」(1983〜84年)で主役を務めるなどした渡洋史さん(63)=新潟市東区出身=が、新潟日報社のインタビューに応じ、これまでの役者人生を振り返った。憧れだった故・千葉真一さんの下で稽古を重ね、20歳でヒーローを演じた。60歳を過ぎたいま「新潟を特撮の聖地にする」という新たな目標ができたと語る。

衰えぬアクションでファン魅了♪特撮「時空戦士スピルバン」主役・渡洋史さんらトーク

 小学2年の頃に仮面ライダーシリーズが始まり、「キイハンター」(68〜73年)で千葉さんを知った。「ヒーローになりたい」と明確に志したのは中学生の頃だ。アクションの素地が必要だと考え、1人で側転をしたり砂場や田んぼの周りを走ったりし、新潟向陽高では体操部に所属した。

 卒業を間近に控えた3月、千葉さんが立ち上げた「ジャパンアクションクラブ」の養成所入団オーディションを受験し、約4200人のうちの40人に選ばれた。反対する両親を説得し、上京した。

 半年が過ぎスタントマンを務めるようになった頃、背格好や機敏さを買われ、千葉さんから直々に声がかかった。時代劇「影の軍団」のアクションシーンで千葉さんの代役を演じ、付き人も務めた。「1日のうち、20時間は千葉さんと一緒。たくさん走って、たくさん怒られた」と苦笑いする。

インタビューに応じる渡洋史さん=新潟市中央区

 19歳の冬、シャリバンの主役に決まったことを千葉さんから言われた。「うれしさよりも、『俺と別れられてうれしいだろ』という千葉さんの言葉を鮮明に覚えている。なんと返すか、必死に考えた」と思い起こす。

 撮影現場は過酷だった。「真冬の海を泳ぎ、窓ガラスを割って建物から飛び降りた。CGがないから、全部自分たちでやるしかない。完成品を見て興奮した」と振り返る。86〜87年放送の「時空戦士 スピルバン」でも主役を務めた。心配ばかりしていた両親も、応援してくれるようになった。

 活躍の場を舞台に移した渡さんだが、特撮ヒーロー時代の実績から、ブラジルなど海外のイベントに招かれることが多い。ファンの熱狂に触れる中で「日本の特撮も盛り上げたい」との思いを強くした。3月には、新潟市でファンミーティングを初開催。オリジナル劇や歌を披露し、長年のファンだけでなく、子どもや20代の参加者も魅了した。

 イベントは今後も開催予定だ。「役者仲間を巻き込んで、ヒーローたちの不朽のかっこよさを、新潟から発信したい」と意気込んだ。...