金融政策決定会合後、記者会見する日銀の植田総裁=28日午後、日銀本店
 金融政策決定会合後、記者会見する日銀の植田総裁=28日午後、日銀本店
 中東情勢悪化による影響

 日銀が利上げを見送った。中東情勢の見極めが理由だが、石油製品やエネルギーの価格が顕著に上がるさなかの判断には、景気の下振れを懸念する政府の影がちらつく。日銀の政策対応が後手に回ることが懸念され、賃金上昇が追い付かない悪いインフレが加速して同時に不況に陥る「スタグフレーション」も現実味を帯びかねない状況だ。

 ▽半数休業

 「カツオが高くて買えない」。かつお節の一大産地、鹿児島県枕崎市の水産加工業協同組合では悲鳴が上がる。原油高でカツオの仕入れにかかる費用だけでなく、ゆでるのに必要な重油も値上がりし、加盟42社の半数が30日から5月9日までの休業を決めた。販売価格に転嫁するのは難しく、操業しても赤字に...

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