長谷部恭男さん
 長谷部恭男さん

 4月12日の自民党大会で高市早苗総裁(首相)は「どのような国をつくり上げたいのか、その理想の姿を物語るものが憲法」だとし、そのために憲法を改正する「時は来ました」と述べた。彼女の憲法観とその危うさが、ここに示されている。

 ▽多様な価値観

 日本国憲法を支える理念は、多様な価値観・世界観を抱く人々が公平に生きることを保障する近代立憲主義である。理想は人がそれぞれ決め、各人がその実現を目指して生きる。「すべて国民は、個人として尊重される」(憲法13条)とは、そのことを表している。

 逆に言えば、一部の人々のみが理想とする国の姿を憲法に書き込むと、憲法自体が国論を二分し、社会を分断する文書となってしまう。党...

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