インタビューに応じる土師守さん
 インタビューに応じる土師守さん

 少年法改正への転換点となった神戸連続児童殺傷事件の「少年簿」が保存されていた。事件記録が廃棄された一方、元少年の特性や成育環境を含む矯正記録は残され、遺族は「再発防止の糸口に」と願う。ただ少年のプライバシー保護の壁があり、利活用の道は見通せない。保存し続ける記録をどう生かすのかが改めて問われている。

 ▽不信感

 事件前に誰かが異変に気づき、防げたのではないか―。神戸市で1997年、11歳だった次男淳さんを殺害された土師守さん(70)は、加害男性の少年審判記録の閲覧を望んできた。当時の精神状態や成育歴の記録は、事件の背景を知る上で重要だと感じていた。

 当時、少年事件の遺族が動機や背景を知るすべはほとん...

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