蛍光管を使ったアート展の設営に当たる有元利彦。複数の現場を掛け持ちすることが多い=2026年3月、東京都港区の草月会館
 蛍光管を使ったアート展の設営に当たる有元利彦。複数の現場を掛け持ちすることが多い=2026年3月、東京都港区の草月会館
 父の有元利夫に抱かれる幼い頃の利彦。後ろは母の容子(提供写真/撮影・後勝彦)
 展覧会という「場所」をつくる面白さを語る有元利彦=2026年1月、東京都荒川区
 企画展「スープはいのち」の設営現場での有元利彦(右)。作品設置に加わりながら、常に全体の進行具合に目配り=2026年3月、東京都港区の2121デザインサイト

 東京都港区のオープン直前の展覧会場は、さまざまな音で満ちていた。

 電動ドライバーの音。くぎを打つ音。高所作業車が昇降する音。その中で、アートインストーラーの有元利彦(42)が照明の調整を指示していた。「もうちょっと右を落として。そうそう」

 美術作家や美術館の学芸員と協働し、展覧会の設営を行う。作品世界にすっと入っていける展示の順序。心地よく見て回れる動線。作品を置く位置は? 光の当たり具合は? その全てに気を配る。

 現代美術であれば作品づくりに伴走し、作家の「むちゃぶり」を受け止める。カタツムリのはった跡を作品に使うと言われ、雨の日に公園でせっせとカタツムリを拾ったこともある。

 決して表には出ないが、美...

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