
陸軍軍医学校で開かれた「陸軍軍陣医薬学研究会」の次第書(陸上自衛隊衛生学校医学情報史料室所蔵)
日本陸軍の軍医学校教官が、人に動物の血を注入する実験を重ねたとの報告が明らかになった。当時は日中戦争のさなかで、大量に発生する負傷者の救命と戦力の維持が重要課題になっていたことが背景にある。報告を分析した専門家は、戦傷兵ではなく、捕虜など軍部が調達した人から意図的に血を抜いて実験を行った疑いも指摘する。
▽代替処置
「戦場死の最大の原因は脱血である。いかにして補血するかが最も重要な問題だ」。軍医らによる組織「軍医団」の機関誌によると、陸軍会合で教官はこう力説した。
さらに、通常の輸血は「戦場では容易でない」と強調。前線の兵士から採血したり、適合する血液型を調べたりする難しさを挙げ、代替処置の研究が...
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