開放的な空間を用意して、相談者の男性(右)と対話する高橋美清=2026年3月、群馬県伊勢崎市の心月院
 開放的な空間を用意して、相談者の男性(右)と対話する高橋美清=2026年3月、群馬県伊勢崎市の心月院
 SNS上で行われた自身への誹謗中傷に関する裁判資料を手に、当時を振り返る高橋美清=2026年2月、群馬県伊勢崎市の心月院
 SNS上で誹謗中傷を受けた体験を基に講演する高橋美清=2026年2月、群馬県玉村町の玉村町文化センター
 「副住職」に任命した保護犬のアトム(右)、ビビと共に、観音像の前で写真に納まる高橋美清=2026年2月、群馬県伊勢崎市の心月院

 弁護士事務所の応接室に入ると、男が小さくなって座っていた。こちらの尼僧姿に驚いたようだった。「そう。あなたたちのせいでこうなったのよ。自分のしたことが分かる?」。こみ上げる怒りをのみ込み、高橋美清(61)は静かに席に着いた。

 男は40代の公務員だった。「くそばばあ」「いつ死ぬの?」とインターネット上で匿名の誹謗中傷を繰り返した張本人。弁護士を通じプロバイダーに発信者情報の開示を求め、身元が判明した。

 呼び出したのは謝罪させるためだけではない。「なぜ、会ったこともない私にこれほど残酷になれたのか」。理由を問いただしたかった。

 男は、美清が有名スポーツ選手をだましたとする虚偽情報を真実と思い込み、罰し...

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